年収から手取りと税金を計算する

最終更新:2026年11月07日

ボーナスの手取りの計算方法

公開 2026-11-07最終確認 2026-11-07手取りナビ編集部

ボーナス(賞与)の手取りは、賞与額から社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険)と所得税を引いた金額です。住民税は毎月の給与から引かれるため、通常は賞与から引かれません。所得税の率は賞与の額ではなく前月の給与で決まるのが特徴で、月給30万円・扶養なしの人なら賞与の手取りはおよそ8割になります。

このページの要点

  • ボーナスから引かれるのは、健康保険料(40歳以上は介護保険料を含む)、子ども・子育て支援金、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税です。
  • 賞与の社会保険料は、賞与額の1,000円未満を切り捨てた標準賞与額に保険料率を掛けて計算します。
  • 賞与の所得税は、前月の給与から社会保険料を引いた額と扶養親族等の数で決まる率を、社会保険料を引いた後の賞与額に掛けて計算します。
  • 東京都の協会けんぽに加入する40歳未満・扶養なし・月給30万円の人が賞与50万円を受け取る場合、手取りは約40万9,000円(約82%)です。

ボーナスから引かれるもの

項目計算のもとになる額本人負担の率(2026年、東京都の協会けんぽ)
健康保険料標準賞与額9.85%の半分(40〜64歳は介護保険料1.62%を加えた率の半分)
子ども・子育て支援金標準賞与額0.23%の半分(2026年4月分から)
厚生年金保険料標準賞与額18.3%の半分(9.15%)
雇用保険料賞与の額5/1,000(一般の事業、2026年4月から)
所得税(復興特別所得税を含む)社会保険料を引いた後の賞与額前月の給与で決まる率

健康保険料率は都道府県や加入している健康保険で違います。協会けんぽの都道府県ごとの料率は都道府県別の健康保険料率にまとめています。

社会保険料は「標準賞与額」で計算する

賞与の健康保険料と厚生年金保険料は、賞与額から1,000円未満を切り捨てた標準賞与額に保険料率を掛けて計算します。たとえば賞与が50万3,800円なら、標準賞与額は50万3,000円です。

標準賞与額には上限があります。

保険標準賞与額の上限
健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金年度の累計で573万円(毎年4月1日〜翌年3月31日)
厚生年金保険1か月あたり150万円(同じ月に2回以上支給されたときは合算)

雇用保険料は、標準賞与額ではなく賃金の総額に料率を掛けて計算します。労働保険料の計算では、賞与も賃金総額に含まれます。2026年度(2026年4月〜2027年3月)の一般の事業の労働者負担は5/1,000で、2025年度の5.5/1,000から下がりました。

所得税は「前月の給与」で税率が決まる

賞与の所得税(源泉徴収税額)は、国税庁の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を使って、次の手順で計算します(扶養控除等申告書を出している人の場合)。

  1. 前月の給与から、社会保険料等を引いた金額を出す
  2. その金額と扶養親族等の数を算出率の表に当てはめ、率を求める
  3. 賞与から社会保険料等を引いた金額に、2の率を掛ける(1円未満切り捨て)

令和8年分の表から、扶養親族等がいない人の率を一部抜き出すと次のとおりです。

前月の社会保険料等控除後の給与賞与に掛ける率
8万2,000円未満0%
8万2,000円以上9万4,000円未満2.042%
9万4,000円以上26万円未満4.084%
26万円以上30万9,000円未満6.126%
30万9,000円以上34万2,000円未満8.168%
34万2,000円以上37万2,000円未満10.210%

扶養親族等が多いほど、同じ給与でも率は低くなります。

前月の給与がない・賞与が多すぎる場合

次の場合は、算出率の表ではなく月額表を使う別の方法になります。

  • 賞与(社会保険料等控除後)が前月の給与(同)の10倍を超える場合: 賞与を6で割り(計算期間が6か月を超えるときは12)、前月の給与を足した額を月額表に当てはめて税額を出します。そこから前月の給与にかかる税額を引き、6(または12)を掛けた額が賞与の税額です。
  • 前月に給与の支払いがない場合: 賞与を6(または12)で割った額を月額表に当てはめ、その税額に6(または12)を掛けます。

賞与50万円の手取りの計算例

東京都の協会けんぽに加入する、40歳未満で扶養親族等がいない人を例にします。月給は30万円(標準報酬月額30万円)、賞与は50万円です。

前月の給与にかかる社会保険料は、健康保険1万4,775円、子ども・子育て支援金345円、厚生年金2万7,450円、雇用保険1,500円で合計4万4,070円です。前月の社会保険料等控除後の給与は25万5,930円なので、率は4.084%になります。

賞与50万円から引かれるもの金額
健康保険料(50万円×9.85%÷2)2万4,625円
子ども・子育て支援金(50万円×0.23%÷2)575円
厚生年金保険料(50万円×18.3%÷2)4万5,750円
雇用保険料(50万円×5/1,000)2,500円
社会保険料の合計7万3,450円
所得税(42万6,550円×4.084%)1万7,420円
手取り40万9,130円

手取りは賞与額の約82%です。同じ条件で40〜64歳の人は介護保険料(50万円×1.62%÷2=4,050円)が加わり、前月の給与からも介護保険料が引かれるため、手取りは約40万5,000円になります。

この例は概算です。実際には、会社の端数処理、健康保険組合の料率、前月に残業代が多かったかどうかなどで変わります。

ボーナスの所得税は年末調整で精算される

賞与から引かれる所得税は、あくまで概算です。1年間の給与と賞与の合計で正しい税額を計算し直すのが年末調整で、引かれすぎていれば戻り、足りなければ追加で引かれます。

令和8年分は、基礎控除の引き上げなどの改正が2026年12月1日に施行されました。2026年11月までの給与や賞与の源泉徴収は改正前の税額表のままで、12月の年末調整で改正後の控除を使って1年分の税額を計算し直し、差額を精算します。冬のボーナスの手取りが改正で直接増えるわけではない点に注意してください。

賞与の所得税が「思ったより多い」と感じたら、前月の給与明細を見てみてください。前月に残業代が多いと、賞与にかかる率が上がることがあります。

国税庁の案内では、令和9年分以後は防衛特別所得税が加わり、算出率の表や月額表も改正されます。2027年以降のボーナスは、新しい表で計算されます。

年収全体での手取りは、手取り計算機や年収別の手取り一覧で確認できます。実際の控除額は勤務先の給与明細で確かめ、不明な点は会社の担当者や税務署に確認してください。

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参考にした資料

内容は2026年11月7日時点で上記の資料をもとに確認しています。制度は変わることがあるため、手続きの前に公式の情報を確認してください。

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よくある質問

ボーナスから住民税は引かれますか

会社員の住民税は6月から翌年5月までの毎月の給与から引かれるしくみのため、通常、賞与からは引かれません。

ボーナスの所得税率はどうやって決まりますか

前月の給与から社会保険料等を引いた金額と、扶養親族等の数を「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」に当てはめて決まります。

前月の給与よりボーナスがとても多いときはどうなりますか

賞与(社会保険料等控除後)が前月の給与(同)の10倍を超える場合は、賞与を6で割って月額表を使う別の方法で税額を計算します。

ボーナスにかかる社会保険料に上限はありますか

健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金の標準賞与額は年度(4月〜翌年3月)の累計で573万円、厚生年金は1か月150万円が上限です。

このページを引用・参照するとき

出典の表記例:「ボーナスの手取りの計算方法|社会保険料と所得税の引かれ方【2026年】」手取りナビ(https://tedori-nabi.com/column/bonus-tedori-keisan/)2026-11-07更新

出典:財務省 令和8年度税制改正大綱、国税庁、協会けんぽ 令和8年度保険料率、厚生労働省 雇用保険料率をもとに当サイトで計算。

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